ヌートリアファーの魅力と生態から知る環境問題

投稿日:2019.08.01

ファー素材の通信販売「FUR DESIGN(ファーデザイン)」です。
皆さんはヌートリアがどのような生物かご存知でしょうか。
ヌートリアとは本来日本に分布していなかった特定外来生物であり、日本の害獣の一種でもあります。

そんなヌートリアですが、実は、毛皮としても価値があると言われており、使用されているのです。
今回はヌートリアが持つファーの魅力と、ヌートリアの生態から見える環境問題を見つめます。

ヌートリアとは?

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ヌートリアとは、齧歯目ヌートリア科に属する生物で、元々の生息地は南米の河川。
野生で会うことの無い生物だったヌートリア。 第二次世界大戦の影響で、かつては「沼狸(しょうり)」と呼ばれ、軍服に使用する毛皮の一つとして使用された経緯があります。終戦後、需要が大幅に減少したことから、日本の生物の生態系を考えず放逐する者がおり、逃げ出した個体が野生化・繁殖したと言われています。
一見、害が無いようにも見えますが、手足に鋭い爪と、口元には毒々しいオレンジ色の前歯を持っており、私たちの生活に様々な被害をもたらしているのです。

ヌートリアが害獣と呼ばれる理由

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ヌートリアは河川や湖沼、ため池等の周辺に生息しています。
平成20年度には全国での被害金額が1億2千万円を超えたと農林水産省のデータもあり、農林水産省の情報によると、近畿地方・兵庫県での被害金額が約5千万円。多大な被害を与えていることが分かります。
しかしながら、アライグマ等他の特定外来生物と比べると被害や分布が少ない関係から、ヌートリアが「害獣」であることを知らなかったという方もいるのではないでしょうか。もう少し詳しく調べてみましょう。

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私達の暮らしの安全を脅かすヌートリアの生態

ヌートリアは土に穴を掘り、巣をつくります。
その結果、私たちが暮らす土手や堤防、水田の畦に、外から見えない穴を掘ってしまいます。中の巣穴が広がれば、堤防や畦が崩れ落ち、周囲が水浸しになる被害があります。
特にヌートリアが定着している地域では、ため池の決壊などの水害や地崩れなどヌートリアによる災害が起こるリスクが高まり、実際にヌートリアによる決壊などの被害が起こったケースもあるのです。

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また河川の草が無くなる寒い季節には、河川周辺の畑の作物を荒らす被害も増えています。
現在は関西をはじめとした中部・中国・四国地方を中心に分布していると言われていますが、既に東北地方の分布が確認されており、繁殖力も高いため、今後さらに全国へと生息が広がっていく可能性も考えられます。
日本の集中豪雨も続く中、今後ヌートリアの堤防破壊などの被害が、大きな災害へ繋がることも考えられますし、害獣として国を挙げた対策を組み立ててはいるものの、ヌートリアが農業被害や災害などを引き起こす害獣であるという認知や周知がされていないことも問題として掲げられます。

害獣問題と向き合うことは「生きる」を見つめ直すこと

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人間は地球で生きる限り、地球上の全て生命と共栄し共存しなくては、生きていけません。
私達人間は、現代の都会的な生活を手に入れたことで、快適で便利な毎日が保障されています。
その生活はこの先も永年・無限に供給を続けることができるのでしょうか?
映画「狩人と犬、最後の旅」作中、狩人ノーマンのセリフにこんな言葉があります。
“私の幸福とは自然との関係の中にある。単に崇拝しているのではなく、私も自然の一部だ。人間は自然との接触を失わず、環境を共有すべきだ。そして、人類が生き残るには自然と共に生きる事から始めねば”
利便性に慣れ、当たり前のように何でも手に入る時代を生きる私たちは、果たして「自然の一部」でしょうか?
現代を生きる私たち人間は、自然の一部からはみ出し、毎日を暮らしています。
人間の文明が賑わう中で、ヌートリアのような害獣問題が生まれているのは紛れもない事実です。
私たちは世界中がひとつとなる時代を生きています。 地球で生きる限り、自然と共存し、共に栄え、生きていくことを胸に刻まなければなりません。

ヌートリアを活かすために

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害獣として扱われるヌートリアですが、保湿性の高いファーを持っており、衣類としても一定の人気がある毛皮のひとつです。あまり毛皮に馴染みがない、という方にとってはメジャーな毛皮ではないかもしれませんが、
加工したヌートリアのさわり心地は上品で、高級感があり、多くの人が満足する品質を持ちます。

ハリがあり硬い刺毛の下には、綿毛と呼ばれる肌触りが良い、滑らかでふわふわな毛が密生しています。
高級毛皮のひとつであるミンクの綿毛と似た手触りが人気の理由の一つで代用品として扱われることもあります。
害獣を無駄なく活用することは、自然と共存していくことにも繋がります。それはヌートリアも同じことです。

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ヌートリアファーの魅力は、毛の生え方にある。

毛皮は刺毛と綿毛の2層構造になっています。通常、硬い刺毛を抜いたプラクト加工が施され、ふわふわでシルクのように滑らかなさわり心地の綿毛が剥き出しになっています。 かつて軍服の布地・素材として使用されていたことから保温性が高く実用的です。 皮は適度な厚みがあり、扱いやすさもさながら、シルキーな心地よさを感じるもちもちとした柔らかさはヌートリアが持つ魅力でもあります。 また、ヌートリアの毛皮は染色も可能。衣料分野で、自由度が高い天然素材としても重宝されています。

天然素材の魅力が詰まったヌートリアファー

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チンチラ・ミンク・レッキスファー等の柔らかさに定評がある高級毛皮と並び、良質な毛を持っていますが、認知度の低いヌートリアの毛皮。
繁殖力が高く希少性が低いことから価格は高級毛皮と比べるとリーズナブルな毛皮と言えます。

また、ヌートリアファーは素材としてもお手軽で毛皮の中でも挑戦しやすい素材です。比較的毛皮の中でも皮に厚みがあり耐久性も高く、本革を扱う方や工芸品等との相性も良く、毛が短いためレザークラフトと合わせる素材としてもお使い頂けます。
海外では湿地を救うために駆除したヌートリアを有効活用し、毛皮で工芸品を制作している地域もあります。
ヌートリアは天然素材として世界的に扱われているファー素材のひとつです。この先の未来、日本の中でも駆除されたヌートリアも無駄なく活用し、共有資源としての認識が高まっていくことを願います。

「FUR DESIGN(ファーデザイン)」では、数量限定で工芸品におすすめできる良質なヌートリアファー素材を販売しています。

こんがりきつね色からヌーディーなブラウンが揃ったヌートリアファー

プラクトヌートリア:スキン(ブラウン系)

ブラウンを中心としたカラーに染色された、ふわふわのヌートリアファースキン。数量限定なのでほしい色があればお早めにお買い求めください。
左の画像や下のボタンより、写真やサイズの確認ができます。

まろやかで温かみのあるベージュカラーのヌートリアファー

プラクトヌートリア:スキン(ベージュ系)

ベージュ中心としたカラーに染色された、ふわふわのヌートリアファースキン。肌馴染みの良いさわり心地と親和性が高い、暖かな色味です。
左の画像や下のボタンより、写真やサイズの確認ができます。

淡く、くすんだグレーカラーのヌートリアファー

プラクトヌートリア:スキン(グレー系)

グレー中心としたカラーに染色された、ふわふわのヌートリアファースキン。ぼんやりと淡いトレンドのグレーカラーは在庫が残り僅か、現品限りです。
左の画像や下のボタンより、写真やサイズの確認ができます。

深く重厚感あるダークブラウンカラーのヌートリアファー

プラクトヌートリア:スキン(ダークブラウン系)

暗いブラウンカラーに染色された、ふわふわのヌートリアファースキン。深みのあるダークブラウンは素材や色を選ばず何にでも合わせやすいカラーです。
左の画像や下のボタンより、写真やサイズの確認ができます。

奥行きを感じるネイビーカラーのヌートリアファー

プラクトヌートリア:スキン(ネイビー系)

深いネイビーカラーに染色された、ふわふわのヌートリアファースキン。黒に近い大人でクールな印象を与える紺色です。
左の画像や下のボタンより、写真やサイズの確認ができます。

その他ヌートリアは下記画像よりご確認頂けます。
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いかがでしたか?今回は、日本におけるヌートリアの現状と、ヌートリアのファーの魅力についてお伝えしました。
日頃手仕事をされている方は、この機会に、ファー素材のひとつであるヌートリアファーを活用してみてはいかがでしょうか。是非ふわふわで滑らかな綿毛の手触りをお試しください

以上、ファー素材の通信販売「FUR DESIGN(ファーデザイン)」でした。