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毛皮の用語

アーミン ERMIN

ミンク、セーブル同様イタチ科の動物で、季節やその成長過租で毛色、毛質が著しく変化する毛皮動物の一つ。
冬毛は純白となり、これをホワイト・アーミンと呼び、褐色をおびる夏毛はサマー・アーミンと呼ばれている。
特にホワイト・アーミンはヨーロッパ史上セーブル、ミンク、マーテン、リス等と共に古くから王侯・貴族がその身分、地位、権力の象徴として好んで身につけた毛皮である。
十四世紀イギリスのエドワード三世はアーミンをイギリス王室の毛皮と定め、それ以来今日に到るまで、王室公式行事には必ずアーミンのガウンがまとわれる。


アストラカン ASTRAKAN

カラクールラムのフランス語名。フランス、スペイン等ではカラクールラムをアストラカンの名で呼んでいる。


アメリカン・ブロードテール AMERICAN BROADTRIL

純粋なブロードテールではなくプロセスラムの商用名。


アンダー・ファー UNDER FUR

下毛(綿毛)。哺乳動物の皮膚をおおっている繊細で密生している綿毛をいう。


エンバ ENBA

アメリカミンク養殖業者協会

enba mink breeders associationの略称。および同協会が生産するミンクの国際的登録商標で、品質保証ブランド名である。
日本に同名の毛皮店があるがこの協会とは直接関係はない。


オークション AUCTION

競売のこと。
毛皮の場合は捕獲、飼育生産され、採皮された毛皮はオークション会社が催すオークションを通じて売買される。
スカンジナビア諸国、ロシア、カナダ、アメリカ、イギリス等では全世界からの大手バイヤーを集める大規模なオークションが毎年数回行われ、ここでの取扱量がほぼ全世界の毛皮需要を充たしている。
日本では北海道で毎年一〜三月の間に催される。


オセロツト OCELOT

同じ猫科のレオパードよりは小型で、美しい斑紋模様のある動物。
産地により色合いや大きさは違うが、短毛が密生し絹のようにしなやかな感触と光沢がある。
銀灰色から黄灰色の地に細長く黒い斑紋があり、猫科動物の内、最も魅カ的な模様を持つ。
色はブルーがかった物が最高種とされる貴重な毛皮である。
乱獲の末その数は著しく減少した結果、レオパード、ジャガー、チータ同様今日では稀少性故に驚異的に高価な毛皮となっている。


オター OTTER (カワウソ)

数種類が市場に出廻っているが、その内シー・オター(ラッコ)が最も珍種で貴重な毛皮である。、

時の乱獲で絶減しかけたが、1911年の国際保存条約が結ばれて後、カナダ政府の管理・保護のかいあって牛息数はわずかながら増えてきている。
この大型短毛高級毛皮は光沢に富む濃濁色の厚いビロードのようで、毛皮動物中最も耐久性に富み防寒性も大であり、毛腰が強いわりに肌ざわりが良い。
毛量が豊かな点でも諾毛皮中随一といえるだろう。


オポッサム OPOSSUM

ねずみ科で六種の基本種があるが毛皮となる主要種は@アメリカン・オポッサムAオーストラリアン・オポッサムBタスマニアン・オポッサムの三種。
アメリカ物は毛が粗いのに比ベオーストラリア種は毛量も多く絹の肌ざわりがある。
鮮明なブルーグレイの物は白然色で使用されるが、ほとんどが染色されカジュアルコ…トやジャケットに仕立てられる。


ガード・ヘア GUARD HAIR

上毛(刺毛)。喘乳動物は普通上毛、太めのガード・ヘアと綿のように柔らかく密生した細毛のアンダー・フアーを持っている。


カナダ・マジェスティック CANADIAN MAJESTIC

カナダ産の特によりすぐられた飼育ミンク。


カラクル・ラム KARAKUL LAMB

羊の品種名。ラム種の中では別格扱いの高級品。


カルガン・ラム KALGAN LAMB

巻き毛に特色で大半が白色のため、染色が容易で非常に多くの色を正確に表現することができる。


コリンスキー KOLINSKY

野生ミンクの一種。
毛皮商は東洋産イタチ、ミンクを総称してコリンスキーと呼んだりする。
白然色はイェロー.ブラウン。
白然色での使用よ
り黒又は茶色に染められ、ミンク風やセーブル風に染色し、主としてコート、ジャケットに仕立てられる。
飼育ミンクより安価でしかもミンクの風合いを持ち、しなやかで軽いところから準ミンクとして、使われている。


サガ SAGA

スカンジナビア四カ国(デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スエーデン)で生産される最高級ミンクとフォックスの、国際的登録商標。
品質保証ブランド名。


CMBA

カナダミンク養殖業者協会Canadian MinkBreeders Associationの略称、及び同協会が生産するミンクの商標名。
その内特に厳選された物のブランド名がカナダ・マジェスティック。


シャーリング SHEARING(シェアード)

毛皮の表面を機械で一定の長さに刈り整えること。
近年では、ミンク・ラビット・ヌートリア等様々な素材に使われるようになった。


ジャガー JAGUAR

アメリカ大陸では猫科最大の動物で、アメリカン・タイガーとも呼ばれる。レオパードとタイガーの中間に属する物と見てよい。
黄褐色の地に黒のバラの花のような角ばった輪状の斑紋があり、レオパードの斑点より大きい。
猫科斑点物毛皮の熱狂的な流行により、乱獲の末、その数が極端に減少している現在大変珍重されている毛皮の一つである。


スワカラ SWAKARA

South-West African Karakulの略で、南西アフリカ産のカラクル・ラムの国際的登録商標。


セーブル SABLE

セーブルは他のマーテン同様テンの種類であるがその毛皮が際だって優秀なことから、他のマーテンとは別格扱いでセーブルとして知られる。
セーブルの最高種であるロシアン・セーブルは長くシルキーな刺毛と周密で細美な綿毛を持ち、色は淡いブルーで多少銀色がかっている。
一インチあたり最も高価な毛皮であり、野生動物の分類段階に於ても、王者にふさわしい毛皮動物である。
1970年にロシアでは養殖に成功している。
毛皮の女王セーブルも又過去の歴史上、王侯貴族の毛皮とされ、かつてロシアの極寒地方の捕獲者達は、奥地へ奥地へと宮廷の毛皮競技会に出品する、最高のセーブルを捜し求めて凍死していったという。


チンチラ CHINCHILLA

原産地は南米、アンデス山脈、10000フィート位の所に棲息している、最も臆病で神経質な動物。
理在ではアメリカでも養殖している。
毛皮は際だって柔らかく、毛の一本、一本の繊維は絹糸より細く、その柔らかさは諾毛皮中最高である。
チンチラはその稀少性によって注目されてきた大変高価な毛皮。
華やかな夜会にイブニング・ドレスの貴婦人の肩をおおうチンチラのケーブのしなやかさ、その絹のようなつややかな滑らかさはまさに絶品。


チキャンラム CHEKINAG LAMB

中国産のラム。毛は、緩やかなウエーブ状でシルキー。大半が白色のため、染色が容易で非常に多くの色を正確に表現することができる。


ツイスト加工 TWISTING

フォックス等、長毛素材によく使われる。2本以上の細くテープ状にした物を螺旋状に巻き上げていく加工方法。
ボリュームを保ちながら、軽さとソフト感が出て羽根のような仕上がりになる。


トリミング TRIMMING

衣服・帽子等に付ける装飾用縁飾りをいう。
古くは十六世紀毛皮のライニング(裏張り)、トリミングがヨーロッパ全域で流行したが、十九世紀になって毛皮を表に使っだガーメントがニュー・ファッションとして登場し、一時影をひそめた。
今日再び毛皮の用途、ファッションの多様化の動きのなかでトリミング・ファッションが脚光をあびている。
布地と毛皮のコンビネイションだけではなく毛皮と毛皮、他あらゆるスエード、レザー、ニット等の異素材と合わせた毛皮のトリミングが盛んで、製品としてはカーディガン、ジャケット、スーツ、ポンチョ、ベスト、コート等わずか部分的に毛皮をあしらう事により、一つの素材だけでは味わえない、思わぬ豪華さや変化づけが出来、又毛皮の感触を楽しめて、今日ではむしろ新しいファッションとなっている。


ドレッシング DRESSING(なめし)

剥皮、乾燥した原毛皮はバリバリで固く、毛の洗浄、つや出しされていないままの状態であり、この原毛皮を化学薬品で柔らかくし、革の部分を削る工程の事。
ドレッシングがなされ、初めて柔らかで艶のある、製品で見るような毛皮に仕上がる。


ニッティング KNITTING

細く切った毛皮をニットと一緒に編み込む方法。
網状の型となるものに細くきった毛皮を差し込んでニット状にする方法もある。


ヌートリア NUTRIA

ヌートリアはオター(かわうそ)のスペイン語。
かってヌートリアは全て抜毛、刈毛、染色をし使用されていたが、1960年代になって抜毛せずに白然物での使用方法も、長毛毛皮を好む若い人々のファッションとして、男女用の力ジュアルコート、パーカ等に使用された。
ヨーロッパでは非常にポピュラーな中級品毛皮であり、南米の野生物のみならず、ポーランドのグリーンランド・サファイフと呼ばれる、べージュ色の突然変異によって生まれた変種が、カラクル・ラムと並ぶ格の素材として定着してきた。又、水生動物なので耐水性に優れているのも特長。


パンチング PUNCHING

毛皮に円形や三角形、四角形などの連続穴をあけること。
毛面の模様の面白さと軽量化の目的で使われる加工方法。


ビーバー BEAVER

ビーバーはその昔、物々交換上の"貨幣"であった。
北米、カナダの原野は大半、もともとビーバーの毛皮を求めた捕獲者や毛皮商の手によって開拓されたといわれる。
1940年以来カナダ政府は重要な区域を保護区として指定し、狩猟を制限している。
このような方法で安定した毛皮の供給がされ、年間約五十万枚の毛皮が世界市場に出廻るようになった。
光沢があり5センチ位の長毛で剛毛な刺毛が柔らかい絹のような綿毛を保護している。
ケベック産のブルー味をおびた毛皮が最高品質とされている。
ビーバーを抜毛し綿毛だけにした物はフェルト帽子として十七、八世紀最も人気のあるものであったが後にシルクハットがこれにとってかわった。
1931年迄はコート材料と
して使用することは稀で、主に衿やその他トリミング用に使われていたが、なめし技術の進歩により軽くて薄い毛皮が出来るようになり、1960年代リバイバルして、ビーバーが注目を集めはじめ、主として婦人用コートに使われ出した。それ以後ビーバーは毛皮界においての地位を確立している。
現在では染色にも成功し、漂白されたり、染色された刈毛ビーバーは純白から真っ黒にいたる迄の、あらゆる色調のものが入手出来るようになった。


ファー・シール FUR SEAL(オツトセイ)

市場でアラスカ・ファー・シールの名で呼ばれている物が主要毛皮。
政府指定の加工業者によって百二十五段階の加工処理が施される最高の加工毛皮の一つ。
黒、ココナツ色、ダーク・ブルー、ライトブラウン等各色に染色される。
黒、深紫色に染めた物をキトヴィ、ダーク・ブラウンに染色した物をマタラ、白然色、染色物とも雌の毛皮はラコダ・シールと呼ばれる。
これらは全てガード・ヘアを抜き(抜毛)、短く刈毛して使用される。


フォックス FOX(キツネ)

フォックスは飼育物・野作物共、全世界に渡って産出される。
フォックスは今日の、長毛毛皮ファッションの台頭で、一定の供給に対する需要が急速に高まり、益々高価になりつつある長毛毛皮動物の代表として重要視されている毛皮であり、今日の毛皮ファッション界では欠かす事の出来ない毛皮である。


ブラック.グラマ BLACK GLMA

北米のグレイト・レイクス・ミンク協会GLMAが産するスタンダード・ダークミンクの登録商標名。
ダーク系の飼育ミンクの中でも特に黒味の濃い最高級品として有名。


ブロード・テール BROAD TAIL

カラクルラムの早産や出産直後の仔の毛皮。
常にしなやかで光沢のある波紋状模様がある。
シアン・ブロードテールが有名。


プラッキング PLUCKING (プラクト)

綿毛の密度の濃いミンク・ヌートリアなどの刺毛のみを抜くこと。
ビロードのような光沢になり肌触りが良く別の素材に生まれ変わる。


ヘア・シール HAIR SEAL(アザラシ)

ヘア・シールは綿毛のないのが特徴。
特に毛皮として重要なものはハープ・シール HARP SEAL(竪琴アザラシ)生後十日以内の仔は真っ白なふさふさとした毛に厚くおおわれておりこの毛皮は"ホワイト・コート"と呼ばれ、珍重される。
三週間後にはこの白い毛皮はなくなり、次の成長段階"ビーター〃に成長し、つやつやした成獣の被毛をつける。
この段階で背に鞍形模様が出来る。
フーデツド・シール HOODED SEAL六カ月以内の若いシールをブルー・バックと呼び、背筋に濃いブルーをおび、それに対比をなして脇腹の白が美しい大変興味を持たれる毛皮である。
ヘア・シールは自然色のまま使用することもあるが大半は黒、焦げ茶に染色される。
ヘア・シールは毛が堅いのでつい着こんでしまい勝ちだが毎日の着用には不向きである。


ボア BOA

十九世紀には首の囲りを二、三巻きして床までたれるような衿巻がファッショナブルであったが、現在では短くなり、普通動物の顔付きの大きな衿巻の事をいう。


マーテン MARTEN(テン)

長毛でシルキーなふさふさした高級毛皮。
以下が主要な種。
アメリカン・マーテン AMERICAN MARTEN
アメリカン・マーテンは時としてカナディアン・セーブル又はハドソンズ・ベイ・セーブルとも言われる。
細身でシルキーな刺毛を持つ。
一般にロシア物よりオレンジが強い。アメリカン・マーテンはほとんど自然色のままでは使われず、ロシアン・セーブル調に暗青褐色に調色される。
ボウム・マーテン BAUM MARTEN
ボウム・マーテンはノルウェー産を最高級品種とする。
自然色はグレイからブラウン。毛質はセーブル程上質ではなくシルキーでもない。
自然色又は染色されるが、染色はやはりセーブル調になされる。
ストーンマーテン STONE MARTEN
ストーンマーテンは色がずっと薄いことが特徴。
地が淡青色からクリームがかったストーンカラーで刺毛は青褐色から暗褐色。
セーブル、ボウムマーテンより質は劣る。
自然色又は染色されて使用。
染色物はセーブル調になされる。
ジャパニーズ・マーテン
鮮やかな黄色の毛皮を有し毛質は柔軟で実に軽く華麗である。
綿毛の根元の白い"根白"が最高級品とされる。


マーモット MARMOT

冬眠をする動物で、この冬眠に入る前には毛が青味をおびているが、冬眠に入る直前に採皮した毛皮が最高品質とされる。
マーモットはほとんどの場合はミンク調に染色される。
毛皮用には十数種類に及ぶマーモット類が使用されているが、その扱い数量に関して、毛皮業界にとっては非常に重要な毛皮である。比較的安価なガーメント、トリミング用として役立っている。


マスクラット MUSKRAT(ニオイネズミ)

ビーバーのように長い刺毛の下に、短毛にして細毛な綿毛が密佐している。
欧米では古くから安価で実用的な毛皮として大いに利用されてきた。
過去においても大変ファッションの影響を受けやすい毛皮であり、一時は広く自然色のまま使われていたが、今日では一般的に様々なミンク色に似せて幅広い色調に染色され、カジュアル・ウエア、ライニング、トリミング用としてヨーロッパ人には広く愛用されている毛皮である。
季節はずれに採皮された物は脱毛しやすいのが欠点。


モール MOLE

毛皮として使用される最も小型な動物。
毛はベルベットのような肌ざわりで色はブルーグレイ、黒、茶色。
布地のようなドレープが出るので特別な仕立て効果を狙って布地のようにも使われる。
余り丈夫なモ皮とはいえない。


ライニング lining

裏地又は裏地を付けること。
毛皮を表に出して使用されるようになる以前、欧米にはライニング・ファッションがあったが、こんにち再びリバイバルしてシルクなどの布地コートや毛皮コートの裏張りに毛皮を使うファッションが、注目されつつある。


ラクーン RACCOON(アライグマ)

長毛の刷毛とブラウンの密な綿毛を持。
最上質の毛皮は青昧が強く赤味がないもの。
自然色のままの長毛で使用又は刈毛染色され、主としてコート、ジャケット、カラー、トリミングに使われる。ファッションに周期的に現れる毛皮。
ラクーンは耐久性は高いが少少重いのが難点。


ラビット RABBIT(ウサギ)

毛皮動物の中で最も多産なこの動物は、その数の上で毛皮産業への貢献度大なる毛皮動物である。
日本では野兎、飼育種共に総称的にラビットと呼んでいる。
白然色は黒、灰色、淡黄褐色、チンチラ色、斑点物等がある。
染色が容易で、毛皮の模造王として他の毛皮で模様を作れるものは全てラビットで作れ、軽く、安価であるためしばしば高級毛皮の代用として染色されたり、プリントされたりする。
刈毛物はシール、ビーバー、モールに模して染色されたり、オセロット、レオパードの柄に型染めされたりする。
又南米産のチンチラに似ているところからそう呼ばれるチンチララビットは素晴らしいチンチラ染めがなされ、チンチラの模造品として作られる。
商用名としてはコニー、ラパンが、一般化している。
ラビットと区別する意味で、あえて"ラパン〃と記されているものもある。


ラム LAMB(羊)

ラムは高価な高級品質の物から安価な大衆種にいたる迄のバラエティも豊かでその安価、実用性、量的な優位性に於て商業的価値の大きな毛皮であると同時に品種名、商用名、ブランド名、地域別呼称が全く混乱して分かりにくい素材の一つだ。


リス SQUIRREL

リスの毛皮は古くから、大候・貴族の毛皮と指定され、それ以後も今日に到る迄多く装飾用として、使用されて来た、数量的にも重要な毛皮の一つである。
自然色は赤からグレイ迄幅広く、季節や産地により赤とグレイの配分が変わる。
その種類は世界中ほとんどの地域に分布し、七十種にも及ぶが、毛皮としての最商品種はシベリア産のロシアリス(ロリスと呼称される物)で、ブルーグレイの物である。
綿毛は商品としての毛皮の内、最も柔らかい物の、一つで最高級のブルーグレイの物だけが自然色で使用され、あとは染色される事が多い。


リンクス LYNX(オオヤマネコ)

今日の野性物長毛毛皮ファッション台頭の内にあって稀少性故に値の高騰は著しく長毛毛皮の王者の風格を持つ。
その種類は八種類程あるが、その内で毛皮となるのはロシア産のロシア・リンクスとカナダ産のカナダ・リンクスである。
長毛、柔毛で絹のような感触を持ち毛の密度は高い。
ほとんどの動物の場合は背の部分が毛皮として価値があるのだが、リンクスは例外中の一つで、腹の部分の毛皮が毛の密度、長さ、色合いの点におて優れている。
カナダ産の物が最高とされ、ロシア産に比べて体も大きく長毛であり、白に近い基色にかすかな斑点模様がある。


レオパード LEOPARD(ヒョウ)

特色ある黄色から明るいオレンジ色の、地に全身黒い丸みのある斑点模様がある、産地によりサイズ、色、斑紋は多少異なるが、背筋はこの丸い模様がつながって太い線のようになっている。
この内、最も価値ある種のアフリカ・ヒョウは短毛で斑紋もくっきりして価値も高く、コート用に使用される。
特に地色のやや白っぽいソマリ・レオパードが最高級品である。
ジャガー、オセロット、チータ等、猫科動物の毛皮は、なめし技術等の進歩も伴って、美しく軽いコートに仕上がるようになり、二十世紀に入ってこれら斑点物毛皮の熱狂的なファッションの登場と共に乱獲がはじまり、資源に限りあるこれらの野生動物は、一時絶滅の危機に瀕した。


レツト・アウト LET OUT   

ミンク製品をその代表とし、その他の高級毛皮に施される加工工程で、一枚の皮を背中心から半身ずつ五ミリ位の斜め細切りにし、その一枚毛皮の原型を変え、コート必要丈までに延長縫合し、毛の均質化と一本線の美しい流れを出すための、高度な技術を用する裁断・縫合工程。